4/20(日)、晴れる屋3にて第3回となる太陽王決定戦が開催された。
前日に最新弾となる『王道W 第1弾 邪神vs邪神 ~ソウル・オブ・ジ・アビス~』が発売されたこともあり、
最新カードを早速試すプレイヤー、前環境で強力だったデッキで環境の変化を確かめるプレイヤーなど様々だ。
そんな中、決勝まで駒を進めたのは「LIKEY/大阪」。(以下、LIKEY)
使用しているデッキは「水闇COMPLEX」。

「環境のデッキをいろいろ試しましたが、これが一番手に馴染みました」
そう語るLIKEYはその言葉通り、本日は予選含めて全勝という好成績。
3月に《DARK MATERIAL COMPLEX》が殿堂カード入りしたものの、その3月に《DARK MATERIAL COMPLEX》が殿堂カード入りしたものの、その骨子は未だ健在ということだろう。は未だ健在ということだろう。
そして対するは「光闇火ファイアーバード」を使用する「ザオ」。

「今の環境で一番強いのは《真気楼と誠偽感の決断》だが、それに抗うためにこのデッキを選んだ」
しっかりと新環境を意識しつつ、自身のポテンシャルを最大限活かせるデッキ選択でここまで駒を進めている。
前回の『太陽王決定戦』でも「光闇火ファイアーバード」を使用しTOP8に入賞をしており、その練度と実力に間違いはないだろう。
お互いに、自らが最も輝けると信じたデッキ選択で挑む決勝戦。
3代目太陽王の座を懸けた決勝戦がスタートする。
Game1
先手:ザオ
先手を取ったザオは《ルピア&ガ:ナテハ》、それに対してLIKEYも《飛ベル津バサ「曲通風」》で牽制する形。
だがそれはザオが手を緩める理由にはならない。
容赦なく先手3ターン目の《ハッター・ルピア》から展開を狙う。
1枚限りの「メクレイド」でめくれたのは《ヤット・パウル》。
さらなる展開が見込めないカードがめくれたことによりLIKEYは安堵の表情を浮かべる。
ザオはこの結果を見て、少し考えた後に《ヤット・パウル》を召喚。
召喚までに少し間を置いたのは《真気楼と誠偽感の決断》の可能性を考えてのことだろう。
事前のインタビューでも最も意識したカードと答えていただけのことはあり、常に警戒は怠っていない。

最速の《ハッター・ルピア》を耐えることに成功したLIKEYは《カレイコの黒像》を盤面に追加した上で《飛ベル津バサ「曲通風」》と《ルピア&ガ:ナテハ》を相打ち。引き続き「メクレイド」を封じた上でじっくりと戦いにいく構え。
……しかし、ファイアーバードが戦場を翔る方法は「メクレイド」だけではなかった。
ザオは《ポッピ・冠・ラッキー》を召喚し、ハイパー化した《ハッター・ルピア》で攻撃すると、《凰翔竜機マーチ・ルピア》へ「革命チェンジ」!
さらには「メクレイド」によりめくれた《アリスの突撃インタビュー》により墓地から現れたのは《雷炎翔鎧バルピアレスク》!!


《カレイコの黒像》を無視したすさまじい展開を前に、LIKEYは険しい表情。
この猛攻を何としても良い形で受けきりたいLIKEYは思いを込めてシールドを確認する……
しかし、残った4枚のシールドにS・トリガーの文字はない。
そして、渾身の一撃を通し切ったザオは《雷炎翔鎧バルピアレスク》の効果を宣言。
LIKEYは自身の手札を一瞥し、これ以上の対抗策がないことを確認すると投了を宣言した。
ザオ 1-0 LIKEY
Game2
先手:LIKEY
LIKEYは首を横に振り、息を整える。
予選を通して全勝でここまで進んできたLIKEYにとって、本日初の敗北。
ここで崩れてしまわないようにしっかりと心を落ち着かせる。
先手のLIKEYは《同期の妖精 / ド浮きの動悸》、《カレイコの黒像》と続けて展開。
1ラウンド目と同様に「メクレイド」を許さない形。
しかし、ザオもこのマッチアップでの長期戦は不利だと判断し攻勢をかける。
《マジシャン・ルピア》《ハッター・ルピア》の動きから《凰翔竜機マーチ・ルピア》へ「革命チェンジ」!「メクレイド」は《カレイコの黒像》により不発に終わるものの、早期のW・ブレイカーにより素早い決着を狙う。
少し表情が曇るLIKEY、しかし覚悟を決めシールドを確認すると……
シールドは《同期の妖精 / ド浮きの動悸》と《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》の2枚!


LIKEY「う~ん……ドローして、戻します」
LIKEYは少し考えた後《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》のみを使用して《凰翔竜機マーチ・ルピア》を手札へ返す。
そして自身のターンに《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》を召喚し《同期の妖精 / ド浮きの動悸》で《マジシャン・ルピア》を破壊。
ザオのバトルゾーンを空にすることに成功。
これによりザオは攻め手の多くを封じられ、《ハッター・ルピア》を召喚するのみでターンを返す。
動きが鈍るザオを尻目に、LIKEYはより盤面を強固にする。
2体目の《同期の妖精 / ド浮きの動悸》を追加し、続くターンでは《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》を召喚、さらには《飛翔龍 5000VT》!《飛翔龍 5000VT》自身は《ハッター・ルピア》の影響で場に残らないものの、ザオ側の動きを大きく制限することに成功。

ザオは《凰翔竜機マーチ・ルピア》を出しなおすことしかできない。完全に動きを止めたファイアーバードをLIKEYが詰めにかかる。
LIKEY「シャッフ、宣言は……4で」

召喚された《奇天烈 シャッフ》の「4」宣言により《アリスの突撃インタビュー》を封じる。
続くターン、ザオは《ハンプティ・ルピア》で抵抗をするものの、《奇天烈 シャッフ》の「4」宣言を伴う攻撃。
《奇天烈 シャッフ》を《凰翔竜機マーチ・ルピア》で刈り取るも、これは《アーテル・ゴルギーニ》で再び蘇る。
ザオ「ん~……」
思わず頭を抱えるザオ、そこに容赦なく添えられるのは《飛翔龍 5000VT》!《凰翔竜機マーチ・ルピア》は《同期の妖精 / ド浮きの動悸》に攻撃され、「メガ・ラスト・バースト」により手札に戻る。
選択肢を奪われたザオが力なくターンを返すと、LIKEYが《奇天烈 シャッフ》「4」宣言とともに容赦なくザオのシールドを破り去り、勝負を決めた。
ザオ 1-1 LIKEY
Game3
先手:ザオ
ザオ「しんどい……」
LIKEY「ふぅ~……」
お互いのプレイヤーはデッキをシャッフルしながら、試合内容を反芻する。
相手の選択肢を奪い長期戦に持ち込みたいLIKEYと、序盤から攻め込み勝負を決めたいザオ。
やはり最序盤の攻防が勝負のカギとなることは先の2ゲームでもはっきりしている。
お互いに初手を開く手には力が入る。
ザオの初手には攻めの起点となる《ハッター・ルピア》こそないものの、《マジシャン・ルピア》や《ハンプティ・ルピア》《アリスの突撃インタビュー》が揃っており、対応力は高い。これならメタカードが出てきても対処可能だ。
それを確認しターンを返すと、LIKEYが満面の笑みから1ターン目に繰り出したのは……《DARK MATERIAL COMPLEX》!!

先手の有利を覆す超強力なカードに思わずザオの表情も曇る。すかさず《マジシャン・ルピア》で手札を整えるが、LIKEYも《飛ベル津バサ「曲通風」》で対抗。続けて《ポッピ・冠・ラッキー》を召喚すると、《カレイコの黒像》が置かれてターンが返ってくる。
「メクレイド」に対して徹底的なメタを敷かれている状況。
少し考えたのち、このタイミングしかないと判断したザオが仕掛ける。
《アリスの突撃インタビュー》により相手の《飛ベル津バサ「曲通風」》を破壊した上で《龍后凰翔クイーン・ルピア》が舞い降りる!
「メクレイド」は《カレイコの黒像》により不発に終わるものの、《龍后凰翔クイーン・ルピア》は《凰翔竜機マーチ・ルピア》に「革命チェンジ」!
LIKEYは祈るようにシールドを確認する……しかしそこにS・トリガーはない。
これを見たザオは攻める手を止めない。《ポッピ・冠・ラッキー》、《マジシャン・ルピア》と続けてLIKEYのシールドを削っていく。
最後の一撃でシールドから《忍蛇の聖沌 c0br4》が駆けつけることに成功するものの《ポッピ・冠・ラッキー》により墓地からの展開は封じられている。
LIKEYは何とかターンが返ってきたものの、相手には3体のクリーチャー、自分のシールドは1枚のみと追い詰められている状況。
LIKEY「ちょっと……考えますね」
1歩間違えれば勝敗が決してしまう重要な局面。手札の内容と盤面のクリーチャーを念入りに確認しプランを固めたのか少し頷くと、LIKEYのカウンターが始まる。
まずは《同期の妖精 / ド浮きの動悸》を召喚、そして残った2マナから渾身の《飛翔龍 5000VT》召喚!
これにより、ザオの場から2体のクリーチャーを排除しつつ《DARK MATERIAL COMPLEX》の下に7枚のカードを置くことに成功。すかさず《忍蛇の聖沌 c0br4》で相手の《凰翔竜機マーチ・ルピア》へ攻撃……これによりパンドラの箱が開かれる。


ついにアンタップした《DARK MATERIAL COMPLEX》!!《凰翔竜機マーチ・ルピア》へ攻撃することで
墓地の《アーテル・ゴルギーニ》を呼び寄せる。さらにそこから《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》までもが駆けつけ、ザオの翼を折っていく。
《飛翔龍 5000VT》と《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》によって蓋をされたザオには、もう一度羽ばたく余力は残っていない。《龍后凰翔クイーン・ルピア》を召喚しターンを返すと、再び立ち上がる《DARK MATERIAL COMPLEX》から現れたのは……《奇天烈 シャッフ》!!
LIKEY「宣言は、4で」
これで《アリスの突撃インタビュー》は使えない。LIKEYの盤面には《龍后凰翔クイーン・ルピア》を超えるのにも十分なアタッカーが用意されている。
パンドラの箱が生みだした軍勢は、ザオのシールドを飲み込んだ。
LIKEY「ダイレクトアタック!」
ザオ「ありがとうございました」
ザオ 1-2 LIKEY
Winner:LIKEY

第3回太陽王決定戦、優勝はLIKEY/大阪!おめでとう!!