第6回 太陽王決定戦 決勝戦テキストカバレージ バァシィ vs 矢乃籠

決勝握手

2025年7月19日新弾『愛感謝祭ヒロインBEST』発売日に、6回目の開催となる太陽王決定戦が開催された。

果たして【サイバー】や【グランセクト】といった強化のされたデッキの活躍はあるのだろうか。

デッキの分布を確認するとなんと参加者の1/5、20%が【光闇火ファイアーバード】という結果となった。

デッキ 使用者数 使用率
光闇火ファイアーバード 12 20.00%
水自然ジャイアント 5 8.33%
5Cザーディクリカ 2 3.33%
水闇COMPLEX 2 3.33%
光水自然アルファディオス 2 3.33%
闇火自然デーモンコマンド 2 3.33%
水闇火ユニバース退化 2 3.33%
光水自然ゴルギーオージャ 2 3.33%
光火自然サムライ 2 3.33%
光火自然ドリームメイト 2 3.33%
その他 27 45.00%
合計 60 100%

【光闇火ファイアーバード】は『超感謝祭ファンタジーBEST』で頭角を現した、途中殿堂入りによる規制を受けながら1年間環境の第一線で使用されているデッキである。
先攻3ターン目の《ハッター・ルピア》による展開の早い押しつけや、《アシステスト・インコッピ》・《ポッピ・冠・ラッキー》などによるミッドレンジ戦略、《ハンプティ・ルピア》でのコントロール。
果てには《雷炎翔鎧バルピアレスク》《凰翔竜機マーチ・ルピア》による複数のETを取りながらのビートダウンまでこなせるまさに万能デッキ。

そんな【光闇火ファイアーバード】を使用し決勝に駒を進めたのは「矢乃籠」選手。
本人も「ずっと使っていたデッキで、そろそろ殿堂規制で使えなくなってしまうから供養のつもりで来ました」とインタビューに答えていただいた。

決勝_矢乃籠

対するは【水闇COMPLEX】を駆る「バァシィ」選手。

このデッキは《飛ベル津バサ「曲通風」》《異端流し オニカマス》などの軽量メタクリーチャーで相手の展開を抑制し、
《冥土人形ヴァミリア・バレル》や《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》でハンデスすることで相手の選択肢をなくし、
《DARK MATERIAL COMPLEX》《飛翔龍 5000VT》などのフィニッシャーで勝利するデッキである。
こちらのデッキも《DARK MATERIAL COMPLEX》の殿堂入りにより弱体化がされたが、
フィニッシャー以外のクリーチャーの質がいいため《DARK MATERIAL COMPLEX》なしの小型ビートダウンでもゲームに勝ってしまう展開になることも少なくない。

決勝_バァシィ

どちらも長く環境で活躍しているデッキを携え、太陽王の称号を獲得する選手を決める舞台へと向かう。

Game1

先攻:矢乃籠選手

後攻1ターン目、バァシィ選手は《テブルカッケ=エディ》をマナに埋めるとそのままタップ。

殿堂カード《DARK MATERIAL COMPLEX》を召喚するとターンを返す。

DARK MATERIAL COMPLEX

先攻2ターン目、矢乃籠選手は《ルピア&ガ:ナテハ》を召喚しターンエンド。ハンデスに対して牽制をする形となった。
後攻2ターン目にバァシィ選手は《異端流しオニカマス》を召喚しターンエンド

先攻3ターン目に迷うことなく《ハッタールピア》を召喚し、そのままハイパー化。アタック時の効果で《龍后凰翔クイーン・ルピア》をメクレイドし、シールドをブレイク。
トリガーはなし。
そのまま《龍后凰翔クイーン・ルピア》で《ルピア&ガ:ナテハ》を破壊しさらに《龍后凰翔クイーン・ルピア》をメクレイドしダブルブレイク。
しかしここで《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》がトリガーし、《龍后凰翔クイーン・ルピア》2体がバウンスされ、ターン終了。

修羅の死神フミシュナ  「この先は修羅の道ぞ」

後攻3ターン目、バァシィ選手は《冥土人形ヴァミリア・バレル》を召喚。《ハッタールピア》をバウンスすると、ハイパー化をしてターンを返す。
4ターン目、矢乃籠選手はなにもできずにターンエンド。
バァシィ選手は《カレイコの黒像》を場に出してターンエンド。
これによってメクレイドでの展開も止められてしまった矢乃籠選手。苦しい表情を見せる。

カレイコの黒像

5ターン目に《マジシャンルピア》《ハッタールピア》と展開するが、前のターンに出された《カレイコの黒像》によって展開ができず、ターンエンド。
返しのターンに《DARK MATERIAL COMPLEX》の下に8枚目のカードが置かれ、《DARK MATERIAL COMPLEX》の攻撃時《飛翔龍 5000VT》を場に出し、シールドチェックをするもトリガーはなし。

1本目はバァシィ選手の勝利となった。

バァシィ選手 1-0 矢乃籠選手

Game2

先攻:矢乃籠選手

第1ゲームでは、トリガーと《カレイコの黒像》によって苦しい展開になってしまった矢乃籠選手だが、第2ゲームでも2ターン目に《ルピア&ガ:ナテハ》を場に出し、リソースの確保は成功。
バァシィ選手も2ターン目に《異端流しオニカマス》を出し、最低限のメタを貼る。

続く3ターン目、矢乃籠選手は《ハンプティルピア》を場に出し、バァシィ選手の手札を確認するも動きが止まる。
なんと公開された手札は《貴布人テブルカッケ=エディ》《忍蛇の聖沌c0br4》《飛翔龍5000VT》《飛翔龍5000VT》の4枚。

飛翔龍5000VT

パワーラインが5000以下のクリーチャーが主となっている【ファイアーバード】にとって実質的なETとなりうるカードであり、1枚であればハンデスで対応できるが、2枚となると話が変わる。
少考の末、《貴布人テブルカッケ=エディ》を選択。まだ場にいるクリーチャーの数が少なく、まだ着地するまでターンがかかるため公開領域を増やせる《テブルカッケ=エディ》をハンデスし、
《飛翔龍 5000VT》が出るまでにゲームを決めてしまうという考えだろうか。

後攻3ターンと、先攻4ターン目に動きはなく、お互いマナを埋めてターンエンド。
後攻4ターン目に《冥土人形ヴァミリア・バレル》で《ルピア&ガ:ナテハ》をバウンスしてターンを返す。

先攻5ターン目。「ちょっと時間もらいます」
声をかけて矢乃籠選手が長考に入る。
《ハンプティルピア》で確認した《飛翔龍 5000VT》がマナに置かれずにゲームが進行しており、次のターンから場に出されてもおかしくない状況。
矢乃籠選手としてはこのターンで勝負を決めるか、少なくとも盤面のクリーチャーの数を減らして次のターンに《飛翔龍 5000VT》が出ない状況にしたいところ。

「マナと場にファイアバードが合計5枚あるので…」
長考の末、聞きなれない言葉とともに3マナで登場したカードは
《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》!

愛銀河マーズ・シンギュラリティ

『ヒロインBEST』にて新規収録されたこのカードを場に出して、ハイパー化のためにタップされた《異端流し オニカマス》に攻撃。
効果で墓地に送られたカードは《ルピア&ガ:ナテハ》のため場に出ずアタック時の処理は終了。
《冥土人形ヴァミリア・バレル》でブロックをし、その後《ハンプティルピア》で《異端流し オニカマス》にアタックをしてターンを返す。

バァシィ選手のターン。
手札にあるカードが《飛翔龍 5000VT》2枚と《忍蛇の聖沌c0br4》のみ。盤面のクリーチャー数が2枚のため、このターンは《飛翔龍 5000VT》を出せないため《忍蛇の聖沌c0br4》をチャージしてターンエンド。

先攻6ターン目、矢乃籠選手は《アシステスト・インコッピ》を場に出し1ドロー。さらに《ハッタールピア》を召喚し《アシステスト・インコッピ》をタップしてハイパー化。
アタック時にさらに《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》をメクレイドし1点。トリガーはなし。
続いて《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》のアタック時にメテオバーンで《龍后凰翔クイーン・ルピア》を場に出し3点。

トリガーを確認するバァシィ選手。

まだ攻撃のできるクリーチャーを指さし確認したあと宣言されたトリガーは《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》《忍蛇の聖沌c0br4》!

《「この先は修羅の道ぞ」》で《アシステスト・インコッピ》とアンタップしている《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》をバウンス。
《忍蛇の聖沌c0br4》の効果で《冥土人形ヴァミリア・バレル》を蘇生し《龍后凰翔クイーン・ルピア》をバウンス。

このターンに勝つことはできなくなったものの、《ハンプティルピア》で最後のシールドをブレイクしターン終了。

後攻6ターン目、バァシィ選手は長考し《冥土人形ヴァミリア・バレル》を出し、《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》をバウンスしさらに《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》を場に出して追加のアタッカーに備えてターンを返す。

ボン・キゴマイム

ターンをもらった矢乃籠選手は迷わずに《アリスの突撃インタビュー》を唱え、《アリスルピア》を捨てることで《ボン・キゴマイム》と《冥土人形ヴァミリア・バレル》を破壊し《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》を蘇生。
ブロッカーのいなくなったバァシィ選手にダイレクトアタックが通り、2戦目は矢乃籠選手の勝利となった。

バァシィ選手 1-1 矢乃籠選手

Game3

先攻:バァシィ選手

1-1と並んだ決勝戦3本目だが、お互いの立ち上がりは順調。
バァシィ選手は2ターン目3ターン目に《異端流し オニカマス》《飛ベル津バサ「曲通風」》を場に出し、
対する矢乃籠選手も2ターン目に《マジシャンルピア》を、3ターン目に《ハッタールピア》を場に出している。

《ハッタールピア》の攻撃時、《飛ベル津バサ「曲通風」》の効果で確認する枚数が1枚のみになり、
そのカードが《凰翔竜機マーチ・ルピア》であったため追加の展開ができずそのままシールドブレイク。

飛ベル津バサ「曲通風」

《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》がトリガーし、バウンスとドローを1回ずつ選択。
《ハッタールピア》をバウンスし、カードを1枚引いてターン終了となった。

4ターン目、バァシィ選手は《飛ベル津バサ「曲通風」》で《マジシャンルピア》をバトルで倒しターンエンド。矢乃籠選手は《アリスの突撃インタビュー》で《飛ベル津バサ「曲通風」》を破壊。
5ターン目もバァシィ選手は《カレイコの黒像》を設置、矢乃籠選手も《ルピア&ガ:ナテハ》と《ポッピ冠ラッキー》を展開してターン終了。
先攻6ターン目はバァシィ選手が《アーテルゴルギーニ》を場に出し、パワーマイナスと蘇生を選択。《ポッピ冠ラッキー》を処理し、《修羅の死神フミシュナ》を蘇生と静かなゲーム展開となった。

後攻6ターン目は、矢乃籠選手が《アリスの突撃インタビュー》で《アーテルゴルギーニ》を破壊しながら《ハンプティルピア》を出して手札を公開すると、そこには《Vチャロン》の姿が。

Vチャロン

《カレイコの黒像》がすでに場にある今では《Vチャロン》が場に出てしまうとシールドが全てなくなってしまうのでたまらず《Vチャロン》を選択してターンを返す。

7ターン目、バァシィ選手は《忍蛇の聖沌c0br4》を出し、効果で《修羅の死神フミシュナ》を出すと矢乃籠選手の手札を奪っていく。
返しのターン、矢乃籠選手は《龍后凰翔クイーン・ルピア》を出し、《ハンプティルピア》でプレイヤーにアタック。
《忍蛇の聖沌c0br4》でブロックをすると
「バトル前、ブロックされたので」
《裏斬隠 メタバース・ラピア》がウラ・ニンジャ・ストライクで召喚!《異端流し オニカマス》が破壊される。

裏斬隠 メタバース・ラピア

さらに《龍后凰翔クイーン・ルピア》の攻撃時、《裏斬隠 メタバース・ラピア》を破壊してメクレイド。
出てきたのは《ハッタールピア》とかなり渋い出目。
《修羅の死神フミシュナ》でブロックをしてターンエンド。

バァシィ選手のターン。ドローをすると大きくうなずき、まずは《冥土人形ヴァミリア・バレル》で《龍后凰翔クイーン・ルピア》をバウンスし、そのままハンデスで墓地に送る。
そしてこのターンに引き当てた《貴布人テブルカッケ=エディ》を召喚するとターンを返す。

貴布人テブルカッケ=エディ

《貴布人テブルカッケ=エディ》によって墓地からクリーチャーを召喚できるということは、墓地にある《Vチャロン》が場に出てしまうということ。
このターンで決着をつけるか、少なくとも《貴布人テブルカッケ=エディ》は処理をしなければならなくなってしまった。矢乃籠選手はゆっくりとカードを引く。

ドローしたカードは《愛銀河マーズ・シンギュラリティ》!
そのままデッキ上から3枚を進化元に召喚し、プレイヤーにアタック。
アタック時効果を解決、バァシィ選手の選んだカードを祈るように確認する矢乃籠選手。

選ばれたカードは《ルピア&ガ:ナテハ》。
火のクリーチャーではないため場に出ず、アタックは《冥土人形ヴァミリア・バレル》にブロックされアタックが終了。

ターンが回ってきたバァシィ選手は《貴布人テブルカッケ=エディ》の効果で《Vチャロン》を場に出し、効果で矢乃籠選手のシールドが0枚になり、《貴布人テブルカッケ=エディ》の攻撃が通り対戦終了。バァシィ選手の勝利となった。

バァシィ選手 2-1 矢乃籠選手

第6回太陽王に輝いたのは【水闇COMPLEX】を操り勝利したバァシィ選手!
おめでとう!

トロフィーショット